ドイツ生活について本を読んで質問をいただいたので、それに回答するの2回目です。
1回目はこちら↓
今回取り上げるのは
「国民全員が健康保険に入る義務があり、医療にお金がかからない」というのは本当?
健康保険加入は義務
(ドイツ国民、およびドイツに正式な手続きをして住んでいる外国人に当てはまるもので、観光旅行客などはドイツの健康保険に加入できません)
ドイツの健康保険は大きく2つに分けられます。その2つは
- 公的健康保険
- プライベート健康保険
このうち、会社員など収入がある人は公的健康保険に加入が義務付けられています。(公的保険といっても多くの保険会社があります)
公的健康保険の保険料は給料から天引き+雇用主が支払います。(雇用主の支払額が大きいから人を雇うのは大変!)
学生も健康保険に加入していることを証明しなくてはなりません。
プライベート保険は自営業者などで一定の条件を満たしている人が加入します。プライベート保険は高額なので、一般の人は公的健康保険に加入します。

というわけでドイツに住んでいる人は皆、健康保険に加入しないといけないのです
病気になっても治療費はほぼ無料
健康保険料は決して安くはありませんが、ありがたいのは脳卒中で倒れて手術になろうが、癌の手術を受けようが、治療はほぼ無料です。

一定の検査、治療で有料だったり、薬で有料のものもあります。
昔は検査でも保険でカバーされているものが多かったけれど、そこはさすがに自己負担が増えましたが、基本、病気になったら治療費は無料です。
とはいえ、公的健康保険で支払われる治療代は多くないから、それだけでは医者は儲からない(赤字)のが事実よ。
入院すると1日に10ユーロ(約1600円)滞在費の支払いがありますが、食事もついているから文句は言えませんよね。
病気で会社を休む場合は医者からの証明が得られれば有給になります。これも健康保険会社が払ってくれます(保険会社は雇用主に支払い、それを会社員は給料として受け取る)休暇にはカウントされません。
無料だと利用する人が多いのが欠点
保険に加入していれば癌になっても治療代で借金をしなくてはならない、ということはないので安心です。
が、医者にかかっても基本無料なので医者にかかる人が多いのが欠点です。おかげで予約がなかなか取れないのは在独の方はよく経験されていることでしょう。
現在は薬を処方してもらうと、薬1種類につき5ユーロ支払わなければなりませんが、以前は無料だったのです。
そこで、年末になると「保険料を払っているのに、薬をもらわなきゃ損!」という人が薬局に溢れたとか(医師の処方箋が必要ですが)
少額でも支払義務が生じてからというもの、年末に(なぜか年末)薬をもらおうと躍起になる人がいなくなったのは良いことかな。

処方される薬ってメーカーの作った瓶ごととか箱ごとなので(服用しなければならない日数分ではない)
薬がよく余るのよね。なんだか勿体無い…

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