現在の家に引越しをしてすでに10年以上が経ち、すっかり忘れていたドイツの習慣に
引越しをしてきた人にパンと塩をプレゼントする
というものがあります。
先日、読者様から「本で読んだのだけど」とお便りをいただいて、思い出した次第です。
読者様が読んだ本はこれ→ピアニスト藤田真央さんが書かれた「指先から旅をする」
前回お答えしたのはこちら→洗濯物は地下室に干すの?〜ふかふかの布団が恋しい(ドイツ生活あれこれ)
新居に住む人にパンと塩を贈る
ドイツ以外の国でも見られる習慣だそうです。(東欧の習慣)
- パンと塩は両方とも生活に欠かせないものであったので、新居に入居した人が生活に困らないように、生活に欠かせないものが常にあるように、という願いを込めて贈る
- 塩は昔は貴重品で、富の象徴→豊かな暮らしを願う
このパンと塩を贈るときに「Brot und Salz, Gott erhalt’s」(パンと塩、神様がお守りください)という言葉を添えます。
神様のご加護がありますように、という意味です。
「パンと塩」は今でも行われている習慣なのか?〜私の引越し体験
この「パンと塩」を入居者に贈るという習慣、私の個人的な体験ではほとんど見かけたことがありません。ここがドイツでも西部だからかな。
ドイツに来て、家庭を持ってからも4回引越しをしているのですが、パンと塩をもらったのは現在住んでいる家に引越したときに友人にもらったことがあるだけです。
つまり、4回も引越しをしていて、そのうち3回は集合住宅だったのに、「パンと塩」をもらったのはたったの1回。
主人は習慣などを守ろうとしない(単にズボラ)な人なので、かもしれませんが、我が家から「パンと塩」をプレゼントしたことは
なんと0回!(何の自慢にもならない…)
現在の家に引越しをしてきたときは、近所の人や友人を呼んでパーティーをしましたが、その時に来てくれた人々がプレゼントしてくれたものはワインや花束、お茶やお菓子などでした。
また、集合住宅への入居の際には引越しの挨拶には行きましたが、特に隣人へのプレゼントは用意していきませんでした。
今まで我が家の周りはほとんどドイツ人だけの家族でしたが、3年前に近所にベトナム人夫妻が引っ越してこられ、その時は彼らは花束を持って挨拶にこられました。
が、引越してこられてプレゼントを持って挨拶に来られた方はその時が初めてでした。
パーティーなどに招待されたらプレゼントは持参するけれど、ちょっとした挨拶でプレゼントを持ってくることはあまりないかも。
それでも「パンと塩」の習慣がなくなったわけではありません。ちゃんとそれ用のセットまで売られています。こちらとか→Brot und Salz Geschenk zum Einzug
そして、この「パンと塩」は新婚さんにも贈る習慣があるのですって。
どちらもそれほど広まっている習慣とは思えないのですが。他のヨーロッパの国の方がこの習慣を盛んにやっている、という説も聞いたことがあります。
そうなのかな?

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