先日、TVで俳優の堤真一さんが還暦になって困ったことは人の名前が覚えられない、老眼になったことだとおっしゃっていましたが、年齢とともに記憶力が衰えるのは悲しい事実ですよね。
最近の脳科学の研究では何歳になっても脳を使っていれば衰えない、など希望が持てる研究結果が発表されているようですが、それでも若い頃のあの記憶力には負けてしまう…
60歳という年齢を迎えた私もすでに10年ごろ前から「記憶力が衰えたなあ」とがっかりすることがありました。
それはこの仕事をした時。
通訳仕事が務まらない!
本業ではありません。通訳の訓練を受けたこともありません。が、ドイツ語が多少出来るので、たまに通訳の仕事をいただくことがあります。
久しぶりに「この方の解説説明を訳してほしい」という依頼を受けたので、その解説の方と打ち合わせをすると
「出来るだけ短い文章で話すから」
と言われたので、安心していました。ところが本番ではめちゃくちゃ長い文章を延々を喋り続けてきたのです。
メモを取ればよかったのだけど、以前はメモを取らずに訳せたから今回もそれで大丈夫だろう、と思ったのが甘かった!
その時の解説者、自分の専門分野で熱が入りすぎていたのだろうけれど、喋る、喋る、喋る!
いい加減、私にマイクを渡してくれないと、その解説者が話した内容を私は忘れてしまう〜
…って、頭の中で「うんうん、わかった!」と思いながらドイツ語を聴いて、さあ日本語に訳して会場にいる人に伝えなければ!
…あれ?何をしゃべっていたっけ?この人、何について解説したっけ?
自分が話す(訳す)番になったら、それまで解説者が話していたこと、内容は理解したのに、その内容を忘れてしまったんです(号泣)
いくらメモを取ったとしても、メモをとるスピードにはついていけず惨敗したと思うので、それを機会に通訳バイトは受けないことにしました。
キチンと通訳のプロとしてメモの取り方など訓練をしておけば大丈夫なんだろうけれど。

きっと、もっと要領よく話してくれて、私の記憶力でも通訳できる人もいるとは思うの。だけど、本番になってみないと相手の話し方がわからないのはリスクが大きすぎる…
カレンダーの必要性を感じないほど記憶できたのに
自慢ではないけれど、私の数少ない自慢できるポイントに(って、自慢してるじゃん)「記憶力がいい」があったんです。

ガキな生徒が練習したくないから「この曲、先生はもう練習しなくていいって言ったよ」というセリフを
私の記憶力でぶちのめしていたわ〜
友人と会う約束など、カレンダーに書き込まなくても全て覚えることが出来たのです。子供の頃は「どうしてこの世にはメモ帳があるのだろう?どうしてカレンダーには予定を書き込む欄があるのだろう?」と不思議だったくらい。
なんだけど…
40代半ば頃から「えっと、Aさん宅を訪問するのって、14時だったけ?15時だったっけ?」に始まり、だんだん自分の記憶力に自信がなくなってきました。
今は約束を決めるとすぐにスマホを取り出して「忘れる前に入力しておくね〜」。それでもスマホのカレンダーを見ながら「約束の日は本当にこの日だっけ?」と自信がない。
友人宅のドアのベルを鳴らして、友人がすぐに対応してくれてやっと「あっていたわ〜よかった!」と安心する始末よ。
なんだかちょっと悲しいなあ。(ちなみに、人名は子供の頃から覚えるのが苦手で苦手で…)

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