私と違って私の父は車の運転が好きだったらしいのです。毎日車で通勤していました。
ある日、帰宅して「あの角におまわりさんの人形が立っていたよ。一瞬びっくりして慌てた」と言っていたのを耳にした私。
「へえ、そんなに本物の人間、本物の警察官に似た人形があるんだ!」と、一度見てみたいなあ、と思っていました。
ある日、父に連れられてその警官の人形が立っているという街に行くことになり、ワクワクしていたのですが…
全然本物らしくない人形
人形を見たいとは言えなくて、でも「本物そっくりなんだろうなあ。どんな人形なんだろう?」と、私は車に乗るとすぐに乗り物酔いをしてしまうのに、その時は必死になって外を眺めていたのです。
すると、突然目の前に現れた、人間と同じくらいの大きさの人形。
「え?あれ??」
それは明らかに人形だとわかる代物。確かに色は警官の制服の色だったのです。でもすぐに人形だとわかるのに、なぜこんなものを立てているんだろう?
自分が車の運転をするようになって
あれから20年以上たって、ドイツに来て自分も車の運転をするようになりました。(どうでもいいことだけど、私は日本で免許をとったけれど、日本在住だった間は車の運転をしていません)
ある日、自宅近くのロータリーの真ん中に警官の人形が立ったのです。そのロータリーの前までは直進で交通量が少ないからスピードを出して走る車が多かったからでしょうか?
その人形を初めて遠くから見つけた時、びっくりしました!ドキッとしました!交通違反をしていなかったのに。ちゃんと制限時速の50km/hで走っていたのに。
「こんな人形でも効果あるんだ!」
車の運転をしていると、なんとなく視界にパトカーが入ったり、パトカーと同じ色の車が目に入ると「ドキッ」とすることってありませんか?そして違反をしていないか、改めて確認してしまいませんか?(おそらく運転をしない人とする人では違うと思うのですが)
(この警官の人形は最近は全くお目にかかっていません)
「あなたのスピードは」表示
ところで、私の住んでいるあたりでは、最近は見通しの良い、幅の広い道路でも制限時速が30km/hという道が増えました。つい2、3年前までは50km/hで走れたところが30km/h。

ある意味、とても不便なのですけど…
特にそう言った「制限時速30km/h」の道路に多い気がするのですが、よく見かけるものがあります。
それはその場所を通る時の車の時速を表すデジタル表示板。
名称がわからないのですが、自分の車の速度が出て、さらに制限速度より高ければ怒っているような絵文字、制限速度以下だと笑顔😀の絵文字が出ます。
ある日、友人の運転でそのセンサーのあるスピード表示板の前を通った時、

なぜだかわからないけれど、この表示板があると制限速度を守ろうとするわ〜!
と言っていたのです。そうなんです、私も制限時速が30kmの道でレーダーで自分の車の速度が表示されると「いけない!3km/h オーバーしている!」とスピードを落とすのです。
その表示板で示された速度が制限速度を超えていても、罰金もなにもありません。
それでも「まずい!規則違反だ!」と思って対応してしまう。
交通ルールを守らせるのにとても効果がある
「いや、罰金がないのだし、これでスピードを落とすってありえないはず」と思いつつ、でも自分は制限スピードを守っていたら、これ、意外と効果があるのだということが書かれていました。
これは先日の記事でも紹介した本です。
「フィードバックが大事」というわけで、すぐに「あなたの車は速すぎるよ!」と教えてくれると制限速度内で走ろうとするのですって。
レーダーの技術が進化したので、この「Your Speed…」と書かれた表示板、世界中に広まっているらしくて日本にもあると思うのですが、私は日本で車の運転をしないのでわかりません。
メリットはスピード違反をしていたらすぐにわかって、すぐに対応できること。路上で取り締まりをしているのでない限り、スピード違反をした数週間後に「あなたは〇〇km/hで走行していました」と言われても、罰金を払うという痛い思いをする以外、交通事故を防ぐという点ではあまり効果がないとか。
まあ、確かにそうだわ。
人間って、規則を守らなかったら罰を与えないとダメ、というわけでもないのだなあ。

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