最近、幸福度が世界一のフィンランドに移住するとか、子供の幸福度が世界一のオランダに教育移住するという話を耳にします。
移住してみたい人はすれば良いと思うのですが、中には「フィンランドは幸福度世界一だからそこに行けば幸福になれる」と思って移住してしまうという人がいるようで、危機感を持っています。
子供の教育も「オランダに移住すれば世界一良い教育を受けることができる」と思っている人がいるようですが、移住する前にもっと真剣に考えてから行動に移して欲しいなあ、と思います。
日本に不満を持っている人が海外に出ればその不満は無くなると思っている人も多いようですが、それはない。絶対にない。
「隣の芝生は青い」です!
どうしてそれらの国は「幸福度が世界一」なのか
幸福度は何でしょうか?どうやって測っているのでしょうか?調べてみるとこんな回答が。
「幸福度とは主観的な幸せの程度を指し、一般的にはアンケート調査などで測定されます。より具体的には、個人がどれだけ幸せだと感じているか、また、どれだけ生活に満足しているかを数値化・可視化したものです」
「幸福度を測る指標は様々で、例えば、OECDの「より良い暮らし指標」では、住宅、所得、雇用、社会とのつながり、健康状態など、11の項目で幸福度を測っています。また、地域幸福度(Well-Being)指標のように、地域における暮らしやすさと幸福感を数値化するものもあります。」
フィンランドの幸福度が高いのは、もちろんフィンランドという国が社会福祉が整っているなど、過ごしやすいというのもあるとは思いますが、
フィンランド人が満足していると言っている
ということが大きいと思うのです。日本人がフィンランドは世界一良い国だと言っているわけではないのです。
フィンランドに住んでいるフィンランド人と日本に住んでいる日本人では
- 性格が違う(日本人の方が「外国に憧れる」「今の生活に不満を持つ」人が多いように見える)
- 生活の便利度が違う
そこで日本人が「フィンランドに行けば幸福になれる」と思って移住しても、満足する人もいるとは思いますが、多くの人には「フィンランド最高!」にはなりにくいと思います。
なぜか?
- その土地の言語をマスターしないとならない(外国語は永遠に外国語で、母国語のようにはならない)
- 外見で差別を受けることは多いにあり得る
- そもそも生活水準の高い日本で育った場合、便利な生活を知っていると不自由な生活にシフトすると幸福度は下がる
- 食事が違う
オランダの教育が世界一だと言われても必ずしもそうではない

オランダに住んだことはないので、オランダの教育についてはよくわかりませんが、調べてみる限り、多少はドイツの教育に似たところはあります。(全てではない)
で、ドイツの教育ですが、成功しているとは全く思えません。
ただ、日本の学校システムにはおかしいと思うところはたくさんあります。
それでもオランダの教育が良いから移住、と簡単に考えると辛い生活が待っていると思います。
こちらでも「世界一」といわれる前提に
オランダ語に不自由していない家庭が教育を受けていて、世界一だという結果になっている
わけで、移住時にオランダ語ができない家庭が移住しても苦労するだけです。(親もその国の言語を理解できるかも大事)
で、何度も言うけれど
「その国に住んだだけではその国の言語を100%習得することはできない」
です。

いまだに「ドイツに長期滞在しているからドイツ語はペラペラでしょう?」というわれるけれど、それはない。努力はしても母国語にはならない!
それにね、自由という言葉を履き違えている人の多いことよ。

ドイツ人にピアノを教えていて思うけれど、彼らは自由や自己主張をならったつもりだろうけれど、本当に大事な「習得する」ことが出来なくなっている…
海外に移住するよりも、その国のシステムをしっかり研究
日本に不満を持つのはわかるし、海外に憧れる気持ちもわかるけれど、だったら海外のシステムや規則などを研究して、「日本のここが悪いから変えよう!」と動く方が良いと思うのです。
って、海外に移住している人間が言っても説得力がないかもしれないけれど、私はこの国(ドイツ)で日本に住んでいる時より幸せになれるから、とは1mmも思っていません。
まあ、実際にドイツ暮らしの不満は150%あるけれど、日本に完全帰国するにはめちゃくちゃ大変な状況にあるからここに住んでいるだけで…

海外の様子を見ることには大賛成です。チャンスがあったら1年くらい覚悟の上で住んでみてください!
今の「お花畑、平和ボケ」な日本人をみていると、外国の様子はTVでしか見ていないなあ、という気がする(TVの報道は間違っていることが多いよ・観光で行ったことがあるから、はその国の正しい姿を見ていないからね)
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