今回も一応断っておきます。
ドイツ人と言っても千差万別ですが、ここでは話を容易にするために主語を大きく「ドイツ人」としています。
ついでに言うと、これはドイツ人限定ではありませんが。
表面しか見ないドイツ人
1987年に単行本として出版された本ですが、明治41年(1908年)生まれの著者、佐貫 亦男さんに「こだわりのドイツ道具の旅」という本があります。
その中の一節。
…ドイツ人は他の民族なりの評価を、道具か機械のように、表面に出た結果だけで判定する傾向が強い。もちろん、ゲーテとシルラーの国だから、人間性の追求ではすぐれた個人がいる。しかし、それは特例のような気がしてならない。しかも、ドイツ人のこの特性はもはや体質となっているから、すこしぐらい海外旅行をしたって改まるものではない。見て見えず、の諺にもあるとおり、心が定まっていなければ、見てもむだである。
(佐貫 亦男 「こだわりのドイツ道具の旅」より)
まだドイツがドイツらしかった頃に書かれた本なので、良くも悪くも現在のドイツとは少々違うなあ、と思うところもあります。
が、1988年にドイツに来た私には「そういえばこんな感じだったなあ」と、とても懐かしく読みました。
ここに引用した「表面に出た結果だけで判定する傾向が強い」「少しぐらい海外旅行をしたって改まるものではない」というのは私も感じていた(感じている)ことです。

旅行に行って異文化に触れても、見知らぬ食べ物を食べても、感動はないし、すぐに批判するし、ドイツに戻ったら忘れるし…
「早い思考」をするドイツ人
人の思考は「早い思考」と「遅い思考」の2つに分類されると言われます。
- 早い思考=直感的に判断する
- 遅い思考=物事を熟考して判断する
人はこの2つの思考のどちらか一つを持っているわけではなく、両方持っているのですが、「早い思考」をすることが多い人、「遅い思考」をすることが多い人がいます。
で、ドイツ人(他の欧米人もその傾向がある、と言えると思うけれど)はどちらかというと「早い思考」の人が多いのだと思うのです。
パッと見て判断して、それ以上のことは考えない。
だから異文化に触れても、パッと見た感じで「なんだそれは!」と思うともう受け入れない。受け入れないだけならよいけれど、見慣れないものは「くだらないもの」だと判断して見下す。
和食ブームの現在でも、いまだに知らない食材、料理を見て「げ〜!」と吐くような動作をするドイツ人が一定の割合でいます。
ドイツの幼稚園や小学校に通うお子さんを持つ人に尋ねると、一品持ち寄りなどで和食を見て「げ〜!」と失礼な態度を取る人がいるそうです。
それが見た目に気持ち悪いものではなくても、自分たちが知らないものだと「げ〜!こんなものを食べるなんておかしい!」となるのです。

「人間を食べる」など考えたくないようなことならともかく、そうでない食べ物でも気持ち悪い、と大勢の人の前で言う彼らよ
早い思考で行動するから、とにかく話すことができるのだと思うけれどね。
そして、日本人に外国語でコミュニケーションを取ることが苦手な人が多いのは、「遅い思考」をするからだとも思う。
「早い思考」「遅い思考」といえばこの本。「ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか?」
特に上巻がおすすめです。
にほんブログ村
応援クリックをありがとうございます!



コメント