コロナパンデミックで大学の授業はオンラインで行われましたね。そしてこれからもオンラインで行われるのでしょうか?
こちらドイツでも夏ゼメスター(Sommersemester)は実験などがない学部、学科は全てオンラインで授業が行われたようです。試験は(大学や学部によって違うのかもしれませんが)大学で普通通りに行なわれたとか。
我が家の大学生の息子は先日の試験で久しぶりに大学に出かけていました。借りっぱなしの学生寮に久々に寝泊りしたようです。
先日見たツイート。
いまだに一度も大学の門をくぐれていない新入生や、バイトが激減し学費が払えず退学を考える学生も。元々高すぎる学費が大問題。高等教育予算の抜本増で、恒常的な学費値下げに踏み出すべきだ。
— 山添 拓 (@pioneertaku84) August 25, 2020
同時に、対面の講義やゼミを再開できるよう、具体的な手立ても急ぐべきだ。https://t.co/CBEv11sc2b
日本の大学の学費は高いですよね。家計相談などを見ていると、子供の教育費がとても高くて、子供が小さいうちから教育費を考えて家計の予算を組まなければならない、という事実にびっくりします。
私も日本の大学で勉強して卒業したので、学費が高いということがいかに親を悩ませるか実感していますが、この学費の高さ、なんとかならないものでしょうか?
折角苦労して高い学費を払ったのに、授業はオンラインのみというのは納得行かない、という学生は多いだろうと思います。
特にこの春に入学した大学生は、新しい環境で新しい人との出会いにも期待していたと思うのに。。。
これからの国の未来を担う若者が、学費を払うためのアルバイトが出来ずに学費が払えないから退学、という事実が多くあるとしたらとても悲しいことです。
さて、こちらはドイツです。
ドイツの大学はほとんどが国立。学費は基本的に無料です。
登録料などで半年(1ゼメスター)300ユーロくらい(約3万6000円)払いますが、日本の学費に比べればタダと言っても差し支えないでしょう。
おかげで10年以上大学の学部に残って学生を続ける人が結構いて、それはそれで問題になりました。身分が学生というだけで「学割」を受けられるので、長い期間学生を続ける人が出てきてしまうのですよね。
そこで、例えば「26歳以上は学生でもこの学生向けサービスは受けられません」といったサービスもあります。
学費が無料ということは、大学にかかる経費は税金から賄われているので、外国から来た学生には有料、または有料にする予定という州もあるとか。(実際、日本の大学より安くすむから、とドイツの大学で勉強する人がいます)
税金はドイツに住んでいる、ドイツで働いている人が納めたお金です。外国人学生は学費を払っても「外国人差別だ」とは言えないと思っています。(外国籍でもドイツに在住して、例えばドイツで親が働いて納税している、という人はもちろん、ドイツ人と同じ扱いです)
ですが、いくら学費が無料でも、ドイツでも学生は困っています。
こちらは学費が無料、または安くても、住居代が高い!のですよ。特にバイエルン州など「夜行列車に乗っていた方が安くつく」という人が出るくらいです。
しかも大抵の大学街は学生向け住居不足です。不足しているから余計に高くなりますよね。需要の方が供給より多い!
下宿代を払うためにアルバイトをする学生は少なくありません。そう、日本のようにお店とかレストランとかカフェとか。
するとこのコロナ禍でアルバイト収入がなくなり下宿代が払えなくなった、という学生がいてもおかしくありませんよね。
救いは・・・親元に帰ることができる学生はオンライン授業で大学の授業を受けることができる、ということですが。
(余談ですが、我が家の息子は全てオンライン授業で自宅に戻っているにもかかわらず、学生寮の契約を続けて下宿代を払い続けています。対面授業に戻った時に住居が見つかる保証がないのですよ。半年以上住居探しをする学生は珍しくないのです)
まだ3月の下旬でしたが、70歳を超える友人と電話していた時、
「変な世の中だね。全く、私はもう70を超えていて良かったと思うよ。年金生活者で良かったと思うよ」と。
異口同音に言う人は多いですね。
本当にこのコロナ禍の犠牲者は、この感染症で亡くなる人はお年寄りが圧倒的に多いけれど、実際の生活は若者が犠牲者というのが悲しい・・・
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