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「お葬式には黒を着たくなかったのよ」

ドイツってこんな国!?
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お盆ですね。(地域によっては違うそうですが)
お盆・・・先祖の精霊をお迎えして供養する期間ですね。
ドイツのそれは11月下旬、クリスマス期間(アドヴェント)前の11月20日〜26日の間の日曜日です。(死者の日曜日、Totensonntagと言う日があります)

ドイツは寒い時期だけれど、日本のお盆はまだまだ暑い時期。
お墓参りをしたいところですが、熱中症などに気をつけてくださいね。

さて、私の住むところはまだ夏休み期間中ですが、学校関係以外はそうも言ってはいられません。
本日は仕事で税理士さんに書類を届けに。

もう60歳を超えている税理士さんですが、年金がもらえるのはドイツは現在のところ67歳から。まだまだバリバリと働いています。

「先週、母が亡くなって、今、住居の片付けなどでとても忙しいのよ!こんなに忙しいのに、私の姉や妹は何も手伝ってくれないのよ。。」

実の母を亡くしたばかりの税理士さん、Kさん、なにかとストレス解消と言わんばかりにおしゃべりを始めます。 う〜ん、こっちも暇って訳ではないのだけど、ちょっとおしゃべりに付き合うか・・・

「母はね、87歳だったのよ。つい先日まで元気で1人でなんでも出来たけれど、やはり体が弱っていったのね。入院することになって、その時にね、もう自宅に戻れないって気が付いたみたい。
『戻れないかしらね?』と聞くから、『そうね・・多分・・・もしかすると戻れるかも知れないけれどねえ・・』正直に答えておいたわよ。
大丈夫、母と私はよく理解しあっていたんだから!」

そこでお母さんは「お葬式はこんな風にしてほしい」と詳しく伝えたのだとか。

「母はね、明るい色が好きだったの。黒なんて色じゃない!といって、一度も着なかったのよ。
お葬式は明るく、母がやっと父の元に行って、再び2人で一緒になれるのよ。嬉しいじゃない!明るく、明るく、光溢れる葬式をしてほしいって。」

すでに10年以上前(詳しくは知らないけれど)に父親を亡くしているのだそう。その父親は癌だったのですが、余命宣告を受けた時に自分の葬式を計画して、詳しく家族に伝えたのだとか。

「母も父と同じような葬式がしたいって。お葬式で歌う歌まで決めていたわ!
黒は嫌だと言うから、私は母の葬式の為に紺色のパンプスを買って、紺色のスーツ、白いブラウスを着たのよ。
なのに、姉や妹ときたら『黒じゃないなんて、薄情者!礼儀知らず!悲しくないの?』って。
悲しいわよ。でも母は明るい葬式を希望したのよ。じっと泣くのをこらえて明るく振る舞ったわよ!」

黒と言う色の服を嫌うお年寄りは多い気がしますが、葬式には黒い服装で参加するのはドイツも同じです。
でも、これまで参加した葬式でも黒っぽいけれど黒ではない色、とか、ジーンズ姿の人も見かけたことがあります。
まあ・・ジーンズはちょっと・・・と思いますが。

日本では服装は黒、女性だとアクセサリーはつけるのなら真珠くらいなら大丈夫、と言う感じですが、こちらの人はあまり型にはこだわらないようです。

それに・・故人の希望があれば、それを叶えてあげるのが遺族の務め、かな。

お葬式の色、といえば・・・

数年前にとあるドイツ人のお葬式に参列しました。
遺族の方は火葬を希望されていて、葬式の時にはすでに骨壷に。(なので、日本のようにご遺体を見ることはありません。遺族は火葬場へも行きません)

式は教会の礼拝堂で。その後、礼拝堂の隣の墓地に出て、骨壷を埋めた後、参列者が土を墓に投げ入れ、その上に参列者が持参した花束を飾りました。

お墓

その花束には亡くなった方へのメッセージと花束を送った人の名前の入ったリボンがついています。
命日ではなくて、お葬式でこれほどカラフルな花束を供えるのにちょっとびっくりした記憶があります。

日本でキリスト教のお葬式に参列した時は 全員白い花だったのです。日本でも色々な色の花を供えるところもあるのかもしれませんが。

ライプツィヒのThomaskirche

写真はライプツィヒにあるトーマス教会。ここには大作曲家バッハのお墓があるので有名です。

お墓といえば、ヨーロッパで有名な人の墓のある墓地などに観光で出かける人も多いかと思います。
ドイツ(や他のヨーロッパの国)の墓地はまるで花壇のように明るくて、どうみても「肝試し」が出来そうにないところが多いですね。
かの大作曲家ベートーヴェンやブラームスが眠るウィーンの墓地なんて、リスも走り回っているのが見れて、まるで公園!と言う気がします。
おかげで墓地の近くに行っても怖くないので助かっていますよ。 墓地の近くって結構駐車場があったり、仕事先だったりするので。

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