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ハンカチは何に使いますか?

ドイツってこんな国!?
この記事は約6分で読めます。

先週の9月18日はドイツのポケットティッシュの代名詞、「Tempo」が商標登録してちょうど90年、になりました。
そう・・・ドイツでポケットティッシュが誕生して90年です。

すでにこの記事で答えを書いているのですが。。。

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「ハンカチ(Taschentuch)は何に使いますか?」

私がドイツに来てまもない頃、語学学校でドイツ語を勉強していた時の事です。
若い女性の先生が授業中にハンカチを取り出して(本当にハンカチ!)

“Wozu benutzt man Taschentücher?”  (ハンカチは何につかいますか?)

と質問したのです。

ハンカチ・・・毎日持ち歩いているけれど、何に使うかって?どうして持ち歩いているかって?
決まっているじゃない、手を洗ったあとに拭いたり、汗をかいた時に汗を拭ったりするためでしょ?

そう答えると「違うわよ!」
え?違うの?

“Zum Nase putzen!”(鼻をかむためですよ)

実際にWikipediaにもこう書かれています。

Ein Taschentuch ist ein Stück Stoff oder Papier, das vor allem zur Säuberung der Nase verwendet wird.
(タッシェントゥーフとは 布または紙で出来た、とりわけ鼻を綺麗に(鼻をかむ)する時に使われるものです)

Wikipedia“Taschentuch”より

そう、鼻をかむためのものです。

ちなみにWikipedia の  日本語版で「ハンカチ」を調べると

洗った手を拭く、汗を拭うなどに使われる。欧米では洟をかむことなどにも使われる。

Wikipedia「ハンカチ」より

布のTaschentuchから紙のTaschentuchへ

先日も書いた通り、ハンカチをドイツ語にすると

Taschentuch(タッシェントゥーフ)

です。直訳すると「ポケットの布」。

現在では(Stoff-)Taschentuch(布)と(Papier-)Taschentuch(紙)の2種類がありますが、90年前の「Tempo」が出るまでは 紙のタッシェントゥーフはありませんでした。

この、ドイツでは鼻をかむのに「布」を使っていた時代にどうやらアメリカには「クリネックス」があり、日本でも「鼻紙」で鼻をかんでいたようですね。

紙で鼻をかめるよう、Tempoが発売されてから約50年たった1980年代でも、まだハンカチを使っているドイツ人をよく見かけたものです。

同じTaschentuchを何度も(鼻をかむのに)使用

語学学校で私たちに質問をした女性のドイツ語教師も ざっくりしたセーターの袖の中から布製のTaschentuchを取り出し、その(日本語なら)ハンカチを鼻にあて 大きな音を立てながら鼻をかみ、そのハンカチをクシャと畳んで またセーターの袖の中にいれていました。
まだ30歳前半らしい独身の女性でも そうやって鼻をかんでいたのですから これが一般的な鼻のかみ方 だったのでしょう。そう、一度鼻をかんだからといって そのハンカチをすぐに洗うでもなく、捨てるでもなく、鼻をかみたくなったら 袖に入れたハンカチを再び出して 鼻をかんでいたのです。

最近は布製のTaschentuchで鼻をかむ人はあまり見かけなくなりました。
が、紙製のTaschentuchを使う時も 一度鼻をかんだTaschentuch(これは日本語ではポケットティッシュですね)を くしゃっと丸めて またズボンのポケットに入れる人をよく見かけます。

一度鼻をかんだ紙を捨てずにまたポケットに入れる? そしてまた使う・・
(あまりにも鼻水がたくさん出た場合は捨てるでしょうが・・・?)

そうしたくなるのも わからないではないです。 なぜか?

  • ヨーロッパの紙製品は日本のに比べると値段が高くて 質が悪い。(日本のティッシュペーパーを手にとると、ドイツのそれに慣れてしまった私にはびっくりするくらい柔らかく、薄いと思います)
  • この紙製のTaschentuch, 日本のティッシュペーパーに比べると分厚く、4枚重ね。とても丈夫です!

とはいえ、やはり鼻をかんだ紙をすぐに捨てずに持ち歩くのは 衛生上良いとは言えませんよね。

一度鼻をかんだらそのティッシュは捨てましょう!

2009年、世界中で新型インフルエンザが流行した時に さすがのドイツ人も衛生面にもっと気をつけなければ!と 学校などのトイレに インフルエンザ予防のために気をつける事項が書かれた紙が貼られました。
その予防対策の中に

「一度鼻をかむのに使用したTaschentuchは使用後すぐに捨てましょう」 と。

すぐに捨てるのが当たり前ではなかったようです。

トイレに行ったら手を洗う・・・のですよね

ところで、このインフルエンザ予防のための注意事項を書いた紙には

「トイレで用を済ませた後は手を洗いましょう!」

という注意も書かれていました。

その頃まで、公衆トイレなど利用して手を洗っていると、トイレを使ったのに手を洗わずにそのまま通り過ぎていく人が結構いたのです。

とはいえ、大半の人はトイレで用を足した後は手を洗い、そして・・・
ハンカチではなくて、そのトイレに設置してあるペーパータオル、またはハンドドライヤー(エアータオル)を使用。
ハンドドライヤーがなくて、ペーパータオルの補充がされていなくて切らしていると・・さあ、大変! 手を振ったり、トイレットペーパーを利用したり。
それでも、布製ハンカチを利用する、という光景はみた事がありません。

ちなみに・・ドイツでのエアータオルの普及は日本よりずっと早かったようです。

エアータオルとかハンドドライヤーとか言われているもの。日本の公衆トイレでもよく見かけますね。

ドイツでもその昔、このエアータオルが普及していない地域(田舎)では仕方なく手を拭くのにハンカチを使った、という人もいるようですが、それはあくまで例外!のようです。

そう・・・ハンカチを手を拭くのに使うのは例外・・・

それ(ハンカチ)何?

布製のハンカチがあまり見当たらないドイツですが(デパートなどで売っていますが) 私は手汗をかくので 外出時は常に日本で購入したハンカチを持参しています。

ピアノのレッスンの際に ピアノを弾いた後にハンカチで鍵盤を拭いていると「先生、これなあに??」とハンカチを物珍しそうに見る子供に何度も会いました。
「こうやって鍵盤を拭いておくと 気持ちよく弾けるでしょう?」生徒は 鍵盤を拭くための専用の布と思ったかもしれません。

また ある時は暑い日だったので 柔らかくてちょっと分厚いハンカチを持って歩いていたら (上のハンカチの写真の左上のもの)ドイツ人の友人に 

「こ、これは 赤ちゃんがつけるよだれかけ??」

と尋ねられたことも!
まあ・・かわいい猫の模様だしね。

ちなみに・・・

ハンドタオルをハンカチ代わりにもって歩く人も少なくないと思います。特に夏は汗もかくので、普通の薄い布のハンカチより、ハンドタオルの方が便利ですよね。

このタオル、いつ頃からかドイツのFeilerのタオルが日本で(でも、とは言わない!)有名になり、人気ですね。タオルなので持ち運びに便利なので ドイツ土産としてよく日本にもって帰り、プレゼントしています。

ドイツ製のこのFeilerのタオル、実はドイツではあまり知られていないのです。

・・・・バスタオルは高すぎるし、ハンドタオルだとお値段もまあ手に届きますが
大体、ハンカチなんてもって歩かないからだったりして????


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