今年2019年10月4日公開された映画「蜜蜂と遠雷」の高島明石のピアノを担当され、アイスショーでフィギュアスケートの羽生結弦さんと共演されたピアニスト、福間洸太朗さんのリサイタルを聴きました。
福間洸太朗さんはこんなピアニスト
1982年8月29日東京に生まれました。5歳でピアノを始めたそうです。東京都立武蔵高等学校卒業後、ヨーロッパへ渡り、パリ国立高等音楽院、ベルリン芸術大学、コモ湖国際ピアノアカデミーにて学んでいます。
コンクールでも素晴らしい成績で賞を受けていらっしゃいます。
- アメリカのクリーヴランド国際ピアノコンクールで日本人初の優勝、及びショパン賞を受賞
- ヘルシンキ国際マイリンドピアノコンクールで第2位
- サンタンデール国際ピアノコンクールで第3位入賞 など
現在はベルリン在住で、ドイツを始めとするヨーロッパ、2003年にすでにアメリカデビュー、そして日本でも活躍されていますね。
今回のプログラムのタイトルは「献呈」(Widmung)。
1982年生まれの福間さんは今年37歳。これまでの人生の半分をヨーロッパを本拠地に過ごしたそうです。4年ほどフランス、そして14年ほどドイツ。
この18年に感謝を込めて、「献呈」というタイトルのコンサートにしたとか。前半は、その14年がドイツだったのでドイツ物(バッハとシューマン)、後半はフランス物、というプログラムでした。
私はドイツ音楽が好きで、特にバッハの器楽曲、シューマンのピアノ曲が好きなので、前半をとても楽しみにしていました。
特に大好きなシューマンの幻想曲ハ長調があり、これも素晴らしく良かったのですが、後半のフランス音楽はもっと良かったですね。なんというか、フランスのエスプリ、軽やかに、自慢するわけではなく、超絶技巧の曲もサラサラっと。そして、なんと言っても楽そうに弾かれるので、演奏をみていて、こちらも楽しませていただきました。
特にご自身で編曲されたラヴェルの「ラ・ヴァルス」、演奏後に息を切らすほどの大変な曲であるにもかかわらず、そうした超絶技巧を見せびらかすわけでもなく、肩肘張らない演奏で大変良かったです。
ワイセンベルクの編曲によるシャルル・トレネの歌曲からの3曲、「街角」「あなたは馬を忘れた」「パリの4月」も素敵でしたね。このコンサートの後、パリに、フランスに行きたくなった、という友人が続出です!
会場はBechstein-Center。なので使用ピアノもベヒシュタインです。上の写真は店内のピアノです。
前半と後半、服装も変え、コンサートの後はサイン会、と楽しませてくれる姿勢も好感が持てました。
クラシックのコンサートだと服装を曲によって変えるのを「変だ!」という人もいるのですが、コンサートは一種のショウ。やはり外見でも多少は楽しませてくれるのは嬉しいものです。
Vielen Dank #Düsseldorf und #Bechstein !
— Kotaro Fukuma/福間洸太朗 (@KotaroFukuma) November 24, 2019
ヨーロッパ屈指の日本人街があるデュッセルドルフで初めて弾きました。予想はしてましたが、お客様の半分以上が日本人でした。日本語でも挨拶し、アンコール1曲目に溝上日出夫氏の子守歌を弾きました♪
📸Christian Patten pic.twitter.com/DaYYqoWBic
アンコール曲にはさらに、今年生誕200年のクララ・シューマンが14歳の時に作曲した、と言われる曲、それからショパンも演奏してくださいました。
数年前に隣町クレーフェルドで福間さんのリサイタルを聴いているので、てっきりデュッセルドルフでもすでにコンサートを行ったことがあるのかと思っていましたが、今回が初めてだったのですね。
私はあまりフランス音楽を聞かないのですが、今回のリサイタルのフランスものは気にいったので、今年発売されたCD「France Romance」を購入。ただいま、ドライブのお供はこのCDです。
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