我が家の近所に個人経営のパン屋さんがあります。
チェーン店とは違って、そのパン屋さんのご主人が店の奥で焼いているパンはとても美味しいのです。夕食をパンにしたい時は、その近所のパン屋さんでライ麦パンなど買ってきます。
日曜日には朝早く(日曜日でもパン屋さんは午前中は営業して良い事になっています)
小型のパン(Brötchen)やケーキなど買う事も多いのです。
その個人経営のパン屋さんのパン焼き職人、もう60歳近くだそうです。
リタイアまであと10年はないかな・・という感じ。
「私が引退したら・・この店は閉めるから。」
チェーン店ばかりで味が画一的なパン屋さんが多い中で この個人経営のパン屋さんはどのパンもケーキも美味しいのに・・残念。
「どうして?後継者はいないの?息子さんとか?」
この近所のパン屋さんに限らず、一般的にパン屋さんは後継者不足に悩んでいるそうですよ。
ドイツのパン屋さんの店舗数
ドイツのパン屋さんの件数の移り変わりを調べると

2000年には20,302店舗あったパン屋が、2015年には12,155店舗と減少。
パン屋さんの数が減った理由
パン屋の店舗数の減少理由は 他の個人経営のお店と同じ
- 売上高が低い
- 後継者がいない
この2点だとか。
パン屋さんは儲からない?
日本のコメ離れ、のように、ドイツはパン離れ??
という事はないようで、パンの総売上高は年々上がっています。
前述のグラフと同じUmsatzsteuerstatistik des Statistischen Bundesamtes und eigene Recherchenのデータによると

2000年には157億ユーロだった売上高が、2015年には195億ユーロです。
が、どうやらドイツの約85%のパン屋さんの売上高の合計は、ドイツのパン屋の全売上高のたった16%しか占めない。
年間の売上高が100万ユーロを超えるのは、全てのパン屋のうち、たった15%。
ほとんどのパン屋の売上高は100万ユーロ以下です。
パン焼き職人になろうという人がいない
パン焼き職人(Bäcker/ Bäckerinnen)になろう、という若者も目に見えて減少しているとか。
2000年には16,106人いた「パン焼き職人の見習い」が2015年には たったの6,268人しかいなかったようです。
パン焼き職人の朝は早いし、体力を使う仕事。 なのに儲からない、では
なり手は少なくなりますよね。
日本もドイツも似たような状況だと思うけれど。
パン屋の他に 肉屋も店舗数が減少しているとか。
パン屋と肉屋が話題になるというのが、いかにもドイツらしいなあ。
他の食料品はスーパーで買っても、パンとお肉は専門店で買いたい、と多くのドイツ人が思っているはず!
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