冬時間がやってきました。芸術の秋!です。
日が短いのは好きではないのですが、やはり戸外が寒くなると音楽や美術に触れたくなります。
反対に、お天気の良い、暑い夏の日などは、なんとなくコンサートでも、という気になれないのですよね。
以前、秋にアメリカ・フロリダを旅したことがあるのです。その当時、私は今よりも音楽大好き人間で、ドイツでは1人でも車を飛ばしてよくコンサートに出かけていました。
が、まだ暑くてお天気がよかったフロリダ滞在中は(初めてのフロリダ、というのもあるのでしょうが)コンサートに行きたい、音楽聴きたい、とは全く思わなかったのですよ。
そんな秋の本日は
「もう、残りの人生でどれだけの生徒にピアノを教えるとしても、おそらく使うことはない教材と楽譜」
の処分です。
今回手放したのはコピーしたもの、古い楽譜

私の本業は「ピアノのせんせい」です。
この仕事を始めた時は「どんな教材がここドイツにはあるのだろう?」とか「どんな教材で教えたらいいかな?」とか、あるいは、「ピアノ教授法」の様な本を図書館で借りてきては、片っ端から試してみたり、コピーしたりしました。
教え始めて、生徒も増え、数年たつと、大体、どんな教材があるか、何を使えばいいか、色々なタイプの生徒がいるにしても、どの教材が良いか、いくつか候補を絞ることが出来る様になりました。
すると、研究に使った山のような教材のうち、半分以上は必要なくなったのですね。
専門書だから、とこれまでは捨てることなく保存していましたが、ある時、
あと、何年この仕事を続けるのだろう?
と思った時、(自分が好きで時間ができたら読みたい!と思っている専門書をのぞいて)
「仕事のため!」だけに保存していた本はいらないなあ・・と処分することに決定!です。
本当は「本」という物は捨てるのが苦手なのです。でも手放し成功!
今回、処分したのは
- コピーの楽譜、教本、教材、それから
- クラシックの曲の楽譜で相当古い物
です。
いただいた楽譜ですが、とても古い

ベートーヴェンの曲、などはすでに著作権は切れているので、いざとなれば多くの曲が(全てではないけれど)ネットでフリーで入手出来ます。
特定の出版社のものでないと嫌、とか、なら別ですが。
実は私はこれまでに3回ほど、音楽専門家や愛好家の方が亡くなって、その家族の方から
「我が家にはもう楽器演奏する人はいないから」と、遺品となった楽譜をもらったことがあります。
それらの楽譜、今から50年以上前に出版された楽譜です。
紙もボロボロ。埃をかぶっていて、正直、楽譜をピアノの譜面台に載せると、ボロボロになった紙クズが落ちてくる、といった有様です。
大事に使われた楽譜。捨てるのは惜しい、と
「ピアノを弾くのだったら使ってもらえる」と思われて、私に下さったのだと思います。
その想いもあって、私自身もなかなか捨てる気になれなかったのです。が、
結局は使わないのです。必要ないのです。
中には私で3世代目、という楽譜もありました。
「長い間、ありがとう!」と感謝を込めて(といっても、私はほとんど使ってなくて、私の前の世代の方がよく使われたようですが)処分しました。
きっと、購入当時は結構なお値段がして、貴重な楽譜だったのだろうなあ。
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