東ドイツで購入したあの出版社の楽譜〜ベルリンの壁崩壊30年

ドイツ観光

ベルリンを東西に分割していた「ベルリンの壁」が崩れて、今年の11月9日でちょうど30年です。

先日は24時間ビザをとって東ベルリンを訪問した事を書きました。

その時に25DMの強制両替があった事を書きましたが、このお金、本当に使い切るのは楽ではなかったのです。

何しろ、物価は安く、物もない国でしたから。

それでも、西ドイツに戻ればただの紙切れになってしまう東ドイツマルクのお札。しかも一応、公では東ドイツマルクの現金は西ドイツに持ち込んではいけない事になっています。

このお金は使うしかない!と本などを買いました。

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強制両替で購入した楽譜

その時に買って、今でも使っているのはこれらの楽譜です。

Edition Peters (ペータース)

クラシック音楽・演奏に詳しい方はご存知のEdition Peters。この楽譜の出版社は1800年にライプツィヒで創業されました。ライプツィヒはドイツが東西に分裂されていた時に東ドイツに属していたからか、東ドイツでEdition Petersの楽譜は沢山ありました。

が、何しろ紙の質がとても、とても悪いのです!

写真の緑色の楽譜は全てその出版社の物ですが、表紙の紙の質もあまりにも悪いので、西ドイツに戻ってからフィルムを貼りました。なので、写真では光っています!

製本技術も悪くて、一応本の形なのに、すぐにページがバラバラになってしまいましたよ。

オーケストラスコアで、私は指揮者でもないので、あまり使っていない、ページを開いていないのに、すぐにページがバラバラに!

Breitkopf und Härtel (ブライトコプフ・ウント・ヘルテル)

これもアマオケに入っている方などにもお馴染みの楽譜出版社、
「Breitkopf und Härtel 」(ブライトコプフ・ウント・ヘルテル)の楽譜も購入出来ました。

この出版社もライプツィヒで創業。
現存する楽譜出版社としては最も歴史が長く、1719年創業です。

かのベートーヴェンが生まれる前から存在した出版社で、ベートーヴェンの交響曲などの出版はとても有名です。

ところで、この出版社に限らないのですが、東ドイツが存在したその当時のライプツィヒで出版された楽譜には

VEB Breitkopf & Härtel Musikverlag Leipzip

このように書かれています。ちなみに、分裂時は西ドイツでもブライトコプフの楽譜が出版されています。会社も分裂、だったのですね。

この最初のVEBが色々な他のメーカーの名前にも入っています。

例えば・・カメラなどのレンズで有名なツァイス。
これもドイツ東西分裂時には東ドイツのツァイスは「VEB Carl Zeiss Jena」という名称でした。

このVEBはVolkseigene Betrieb、日本語で「人民公社」と訳されています。

共産主義では、人民が一番!と建前上言われていたので、「人民公社」。
要するに国の物になっていたわけですよね。

ちなみに、曲は選べるほどなくて、お店にあった物を買った、だけです。
シューマンの楽譜が多かったのは偶然なのかな?

楽譜以外に「音楽辞典」があったのでそれも購入。
写真の一番左の白い本がそれです。

この著者の音楽辞典、内容は全く同じ出ないと思いますが、統一後、別の出版社から出版されているようです。

例えばこれ↑。

他にも、「ピアノ音楽辞典・第1巻」と「室内楽辞典第1巻」も購入したのですが、どちらも2巻目が手に入らず、その後、似たような本を西ドイツで購入したので、東ドイツで買ったものは処分しました。

今考えると、これらの本、処分する前に写真でもとっておけばよかったな〜〜なんてね。

共産主義下で、有名な出版社もレベルダウン?

ところで、これらの世界的に有名な出版社、戦前のライプツィヒで創業されたのです。

ライプツィヒは戦前は文化や芸術が進んだ大都市だったようですが、ドイツが分裂され、共産主義下に置かれてから、その文化レベルも下がったように見えます。

東ドイツの時代に出版された書籍など、内容に間違いが多くある物も少なくなかったのです。
楽譜も、レイアウト的に今一つ使いにくい物であったり、ミスプリントが多かったり。

かの有名な出版社なのに・・人々が働く意欲をなくするとこうも文化のレベルも下がるのか・・とガッカリした覚えがあります。

もちろん、全ての出版物のレベルが下がったわけではないと思いますが。

東西統一してからは、東と西にあったブライトコプフもペータースも一つになりました。
もちろん、今も世界的に有名な楽譜出版社として、良い楽譜を提供してくれています。

おそらく、ライプツィヒで印刷された物も、今はクオリティーも良いかと。

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