5月に入り、ロックダウン緩和が徐々に行われているドイツです。
このコロナ禍でロックダウン中、特にお気に入りでやった事の一つが
オーディオブック(Audible)をAirPods Proで聞く、です。
家族が一日中家にいる、家事が増える、と言った状況でも、これでオーディオブックを聞く事は家事をしながら出来ます。
おかげで「丁寧に料理」したり、「丁寧にアイロンがけ」したり、マスクを作る事ができました!普段だと単純作業は嫌になってさっさと終わらせたくなってしまうので、そんな時にオーディオブック聴きながらだと、丁寧にゆっくりやる気になれるのですよ。
そのオーディオブックで、ベストセラーとなった
ハンス・ロスリング著「FACT FULNESS」
を聞いたのですが、これは是非、テレビの前で「コロナが怖い!」と思っている方に読んでいただきたいな、と思いました。
人間にある「ネガティブ本能」「恐怖本能」によって、新型コロナウイルスを必要以上に怖がってしまうのですよね。
もちろん、だからと言って、コロナを大したことはない、と軽率な行動は慎むべきですが、必要以上に「怖い、怖い」とパニックになると
- メンタルがやられる
- 恐れから判断を誤る
- 免疫力が落ちる
と、良いことはなにもありません。
ところで、欧米でコロナの感染爆発が発生した頃、(3月初め)一部の人の発言から、少々気になっていた事があります。
もっと早く書きたいと思っていたのですが、なかなか乗る気になれず、少々遅くなってしまった感が大きいのです。書きたかった事は「データの読み方」そして「グラフの読み方」なのです。
グラフの単位は同じなの?
国ごとのグラフを見て、「だから日本も危ない!」と言った発言を読んだのですが、国ごとのグラフ、よく見て比べてください。まさか、単位を見ていない、という事はないと思いますが。
たとえば、ドイツと日本の新たな感染者数を見ると
まずは日本。
そしてドイツ。
この2つをこのまま比べて「似ている」とかなんとか・・・いう人も。
日本とドイツの死者数は日本がこちら。
ドイツはこちら。
この2つをそのまま横に並べて比べる人も。(このブログを読んでくださる方にはいないかと思いますが)
どちらもグラフの縦軸の数字が、日本とドイツでは一桁違うのです。え?そんなの当たり前じゃん、と思った方、そうではない人を結構見ちゃったんです・・
ちなみに感染者数のグラフ縦軸は日本は200, 400, 600, 800、ドイツ は2000, 4000, 6000, 8000です。死者数は日本のグラフが1目盛り10人、ドイツは1目盛り100人ですよ。
ドイツとの比較はまだ差が少ない方で、アメリカのデータとの比較を目盛りの単位を無視してすると・・悲劇的ですよね。
国ごとの比較には人口の差も忘れないで!
そして、国ごとのデータを比較する時に忘れられないのが人口が国によって違う事。
- 日本の人口=1億2,650万人
- ドイツの人口=8,302万人
ドイツには日本の約3分の2のしか人がいないのです。なのに、コロナによる死者数はドイツは日本の約12倍です。
100万人あたりにするとドイツは87人、日本は4人(2020年5月7日現在)ですよ。20倍以上!
だからと言って、日本ではコロナにかかる危険はない、というわけでもないし、国によって、医療精度、病院の数、法律に人口分布に・・とコロナ対策を比較するにはまだまだ考慮しなくてはならない事柄が多いですが
せめてデータを見て比較する時はもっとキチンとデータを見てね、というお話でした。
ところで、先日は同じくオーディオブックで「Think Smart」を読みました。(聴きました)
この本もコロナ怖い!と言っている人におすすめします。ここでは「ニュースは聞かない方が良い」と言われています。
そして、データによっては極端な値を出すものが入っている時は「平均値」をあてにしない、とも。
平均値ではないですが、コロナのデータで「100万人あたりの感染者数」が一番多いのはサンマリノ。それに続くのがバチカン市国です。
累計感染者数はサンマリノで608人、バチカン市国で12人なんですけどね。(総人口数が少ないとこうなるのですね)
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