先日、OECDが各国における15歳の生徒を対象にした学習到達度調査(PISA)の結果を発表しました。
この調査で、ドイツの成績は大幅に悪化。
ドイツではその結果にショックを受け、メディアでは成績悪化の原因について色々報道しています。
初回のPISAの結果でもショックを受けたドイツ
この学習到達度調査の初回は2020年でしたが、この時もドイツの結果は悲惨で、「PISAショック」が起こったのです。
で、ですね、正直を言うと(別にドイツサゲをするつもりではないけれど)
「そりゃ、そうだろうなあ」
が、私の感想です。
昔(この私も生まれていなかったその昔)は優秀な学者を多く出したドイツ。そのプライドが今でもあって、ドイツ人は「ドイツ人は優秀だ!」と思っているような気もします。
が、特に1960年頃から、親や教師は子供を叱らなくなったから、学力も下がった、と言われました。
(今回の結果が悪かったのは、さらに他の理由もたくさんあるようです)
ドイツ人の子供達についてはピアノのレッスンを通じて色々見えてくるものがあるのですが、本日の生徒さんの態度も「これは…PISAの結果が悪くなるのも仕方ないような気がする…」と思わずにはいられませんでした。
本日のピアノの生徒さん
私は個人でピアノを教えています。なので、ドイツのあちこちにある公立の音楽学校(音楽教室)に比べると、当然レッスン代は高くなります。
(公立の音楽教室は市などから援助を受けているので、レッスン代も安い)
しかも、出張レッスン希望の生徒が多いので、当然、レッスン代は高くなります。
その高いレッスン代を払ってまでピアノのレッスンを受ける子供の家庭なので、私の生徒さんは割と裕福な家庭が多いです。
ご両親とも高学歴、弁護士やお医者さん、と言った家庭です。キチンとしていて、子供を放置しているような家庭ではありません。
で、本日のレッスンの生徒さんも家庭もそんな家庭の一つ。
私はこれまでの生徒さんとの経験から、どんなに練習をしていなくても
生徒を叱りません。(どんな演奏を聴かされてもニコッと笑って忍耐強く聴くことにかけては世界一だと思う…)
感情的に叱ったり、体罰を与えたことは一度もありません。これ、断言できます!
なのですが…
生徒さん宅に到着し、お母さんに挨拶しても、生徒のCちゃん(10歳)が自分の部屋から出てこない!
母親に「先生が来たわよ!」と言われても、ぐずって出てこない!
何度も母親に呼ばれたのに出て来ない!「いやだ〜!」とぐずる、わめく、泣く!
15分くらいしてやっとリビング(ピアノがある部屋)にやってきて、床に座り込んだ。
Cちゃん、こんにちは!
今日はピアノを弾きたくないの?
弾きたくない…
実はですね、私は今日のレッスンではCちゃんは多分ぐずる、と思っていたんです。
理由は前回のレッスンで「ジングルベル」の曲をしっかり練習させて、「来週は両手で弾こうね」と言ったから。
叱っていませんよ、前回のレッスン中も叱っていませんよ。ただ「次のレッスンではCちゃんと一緒に弾きたいから(先生用の伴奏がある)練習しておいてね」と言っただけですよ。
それだけで「嫌だ〜!」とわめくことになるのです。
だったら練習しておけばいいじゃん。(曲のレベルはCちゃんには難しくない)
もしくは、自信ないのなら、そう言えばいいじゃん。(Cちゃんはおとなしい子供ではない。恥ずかしがり屋でもない)
叱ることができない
このCちゃん、例外ではないのですよ。
私の生徒さんは、ピアノの才能に長けていると言う子はいないのですが、学校の成績は良い方だと思う子供ばかりなのです。
それでも、ちょっとでもストレスがかかるようなことがあると…逃げ出す!
穏やかにでも叱ろうものなら…その日のうちにピアノのレッスンを受けるのをやめる!(生徒をやめさせるのは超がつくくらい簡単!叱ればレッスンをやめてくれる←大声を出す必要はない)
ご両親は本当にキチンとした方で、モンスターペアレントではありません。
でも、子供達はすぐに投げ出す、簡単なことでも練習しない。
こんな子供達が多いのです。
これで学力検査の結果が良くなるわけ…ないよね。
PISAの結果が悪い理由は他にも色々あるけれど、
甘やかされすぎている、甘えている子供が多いのも原因の一つだと思うわ
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