先日、OECDが各国における15歳の生徒を対象にした学習到達度調査(PISA)の結果を発表。ドイツの子供達の学力は下がっている、と言う結果が出ました。
PISAとは
Programme for International Student Assessment
の略です。
ドイツの教育界は大ショック!結果が発表されてから1週間経つ今日でも、新聞などのメディアで「原因はこれだ!」とか「こうするべきだ!」と意見が述べられています。
学力低下の原因は色々あると思うのです。
今日はわたしが思う、どうしてドイツの子供達の学力が低いのか、を紹介します。
私個人の、特に根拠もない意見なので、「そうかもね」くらいで読んでください
ドイツの子供の学力が低いわけ
「低くなった」と書かずに「低い」と言うのは、PISAの調査以前(2000年より前)もすでに低かった気がするからです。
とはいえ、以前はそれほどでもなかったのに、最近は子供の学力が低くなった、と言うのも納得できるけれど。
移民が多い
今日、ネットニュースで見かけた意見はこれ。
以前は移民と言ってもイタリア人やトルコ人くらいだったのが、最近は東欧、中近東などから多くの移民がやってきています。
彼らはドイツ語ができないから、それが問題だと。
それもあるけれど、(差別をするつもりはないけれど、事実としては)民族によって、勉強に対する考え方が違う気がするのよね。
で、最近多い移民の中には勉強をさせる親もいるけれど、そうでない親も多いと感じるのです。
ITの遅れ
コロナ禍で対面の授業ができなかったから、子供の成績が良くない。
って、他の国もでしたよね。
対面でできなかったけれど、オンラインでもうまく授業を進めることが出来なかった、ドイツのITの遅れは深刻です。
教師の質、教師不足
ドイツでもあらゆる場所で人材不足が深刻です。
教師も例外ではなくて不足。
だけどねえ、個人的には昨日の記事のような「甘えてしまっていて根性もない」生徒を相手では教えるのもひと苦労だわ(モンスターペアレントもいるし)。
そして教師の質も問題。
ピアノの生徒さんから「先生がすぐにキレる!」とか「説明がわかりにくい」など、よく苦情を聞きます。
親御さんからは「また先生が休んでいるの!」との苦情。
30年以上前だけど、お世話になっていた家庭のお母さんは「学校の先生って、休みが多いからなった、という人が多いのよ。教えることがどれだけ大変か全くわかっていない人が教師をやっているのが大問題!」と言っていたなあ。
(もちろん、素晴らしい先生方もいます)
教育カリキュラムの改革をしているけれど、失敗ばかり
なんとなく日本もそうなのかな?と思っていますが(「ゆとり教育」があったりとか)ドイツも政治家が色々考えて教育改革をしているけれど、どうもうまくいかない。
専門家は知識に頼りすぎるのかな?(実際の現場を知らない?)
時々日本のニュースで「欧米の学校システムはこうだから日本もこうするべき」みたいな意見を聞くことがあるけれど、少なくともドイツの学校のシステムは良いとは言えない(今の時代に合わない)と思います。
指示待ち人間が多いのに、教師は課題を与えない
ドイツ人に尋ねたところ、ドイツ人って、指示がないと動けない人が多いらしいです。(どこかの国民と似ている気がする)
なのに、60年代頃からの教育(これは「ゆとり教育」みたいなものなのかも)方針で、教師や親が「威厳」を失い、命令や課題を与えることが少なくなったのですって。
「命令しない」というと、一見良いことのように思えますが、指示がないと動けない人間が多いと、
ぼ〜と人生を送ってしまう
ようです。もっと本当の意味で自発的に動こうよ、ドイツの子供達!
堅苦しすぎるなんて言わないで、基礎はキチンと覚えようよね。
(基礎固めの型にはまったドリル学習も否定されている…)
困難に立ち向かう気のない子供
いやほんと、昨日の私のピアノの生徒さんのような子はたくさんいるんです。(私の周りだけか?←NRW州ってあまりレベルが高くない!)
ピアノを教えていて思うのは、子供に限らず大人でも図形の把握(と言えるのかな?)ができない人が多いと言うこと。
音符の位置がどこなのか言えない、とかザラ。
数字の観念もない。
計算が下手なのは言語のせいもあるのかな。
もっと勉強してよ、ドイツの子供達!(ピアノの練習もキチンとしてくれると嬉しいなあ)
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