日本に住んでいる友人から「この本、とても気に入って何度も読み返しているのよ。よかったら差し上げるから読んでみて!」と文庫本を一冊いただきました。
それはこれ。
森下典子 著 「日日是好日(にちにちこれこうじつ)「お茶」が教えてくれた15のしあわせ」
単行本としては2002年に発行され、文庫本としても2008年に発行されています。
映画にもなり2018年の10月に公開されているので、すでに読まれた方、ご存知の方もきっと多いはず。
友人が紹介してくれなかったら目を通すことがなかったかもしれません。 「とにかく良い本だから、私は何度も読み返しているの」との友人の言葉に「何度も読みたくなるような本なのかあ・・一度読んでみたいなあ」
もらってからすぐに読み始めました。
読みやすく、情景が頭に浮かび、「茶道って、こうなんだ」と知らない世界を教えてもらったし、 茶道をしていなくても、茶道についてあまり知らなくても、読んでいて日々の暮らしや自然との関わりがとても大事に思えてくる本でした。

「お茶」といえば、日本に住んでいる頃はそれほど興味がなかったものの一つです。 (まあ、若かった、というのもあるのでしょうが)
それがドイツにやって来て、日本の文化を紹介するイベントなどに招待されたり、手伝いを頼まれていると、やはり「日本の文化を知らなくちゃ!」と「茶道」にも多少の興味が出てきました。
もうかれこれ20年以上前ですが、やはりドイツでの日本文化の紹介イベントの一つで茶道をするコーナーがあり、 参加してみたのです。
その時にでた和菓子のそれはそれは美味しかったこと! (今ならスマホでそのお菓子の写真を撮ったと思いますが・・)見た目にも綺麗で「和菓子ってなんて素晴らしい芸術なんだ!」と感心した覚えがあります。
その後でいただいたお茶。
今となってはどのようにいただいたのか全く覚えていないのですが、これも「お茶って苦いだけじゃん・・」と思っていたのが良い方に裏切られ、嬉しくなったのはしっかり覚えています。
その後は茶道を習う気にはなれなかったけれど、茶道を紹介するイベントがあるとチャンスがあれば出掛けてお茶をいただいていました。
(なんだか・・お茶を「タダで」いただくために足を運んでいたみたいですが・・)

最近は日本に興味のあるドイツ人というと、漫画が好きだから、という日本に興味がある、という人が多いですが、以前は日本文化に興味がある人というと、西洋文化に比べて「自然」と一緒に生きている、 自然への繊細な感覚がある、という面に興味を持つ人が多く、茶道はそういったドイツ人に人気でした。
(今は別の理由でお茶が結構人気で、茶筅などもドイツでも割と簡単に手に入れることが出来ます)
話が・・本の内容から少々ずれてしまいました。
雨の日は、雨を聴く。 雪の日は、雪を見る。 夏には、暑さを、冬には、身の切れるような寒さを味わう。 ・・・どんな日も、その日を思う存分味わう。
お茶とはそういう「生き方」なのだ。
毎日が貴重な日々と感じられそうです。
ところで・・・
この本には和菓子が出て来ます。 本の最初にその本文で出てくる和菓子の写真がのっているのですが・・
・・・やはりどれも美味しそうで とても綺麗で 取り寄せたくなるのは私だけ?
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