春ですね。
ふと気がつけば 3月もおしまいです。 もうすぐ4月です。
今日、とある住宅街を歩いていると、ここにも桜の花が!
この住宅街には桜並木が続いているのですが 花をつけた桜の木は この写真の木と あと数本。 あとは八重桜の木が並んでいます。 花を咲かせるのが遅い八重桜、その花ももうすぐ咲き誇るはずなので、一面に桜が咲いていると綺麗なだろうな〜〜また来よう! と思いながら散歩していました。
そう、桜の花も咲いています。 「サクラサク」(今は使われないのかな?)
この春、大学入学試験に合格された皆様、おめでとうございます!
試験勉強に明け暮れした毎日から解放されて ホッとしている頃ではないでしょうか?
というドイツは・・
これからがアビトゥーア(大学入学資格試験)の季節です。
ギムナジウムの最終学年に通っている生徒は これからしばらくは試験勉強にあけくれなくては!
アビトゥーアというのは
アビトゥーア(Abitur)は、元々ラテン語: examen abiturium (試験+去ること=卒業試験)から派生した語。ドイツ・フィンランドにおいて、国内およびヨーロッパ各国での「大学へ進学するための資格試験」である。
この試験に合格すると、ギムナジウムの成績と組み合わせて、Zeugnis der Allgemeinen Hochschulreife、略して「アビツォイグニス」と呼ばれる「一般大学教育を受ける資格証書」を修得でき、生徒は、その点数によって規定される範囲内の好きな大学を選んで自由に進学できる。
Wikipedia「アビトゥーア」より
ギムナジウムの12,または13年生(州やその時の教育の制度によって変わる)、日本でいえば高校3年生、学校教育の最後の年に 受ける「アビトゥーア」試験。
このアビトゥーア試験、受けても不合格になる生徒が年々増えているのだとか。
ドイツ全州では 2009年には受験者中、不合格者は2.34%だったのが
2017年の不合格者は3.78%にも上昇したそうですよ。
え? 不合格者が増えていると言っても4%にも満たないのですよ??
日本の大学受験の事を考えると 不合格者の割合って少ないですよね。 受験すれば大抵合格する、のではないですか?
アビトゥーア、これを受けて合格すると 大学に入学することができます。
大学に入学しなくても 「高等教育機関を卒業しました」という証明になります。
学歴社会の現代、ドイツでもこのアビトゥーアを欲しがる生徒(と、親)は多いのですが このアビトゥーア試験を受けるまでの道のりが結構険しい!のです。
ドイツの小学校は4年生までで 5年生から
- ギムナジウム(Gymnasium, これが「アビトゥーア」をとって卒業が目標になっている学校)
- 基幹学校(Hauptschule)
- 実科学校(Realschule)
- 総合学校(Gesamtschule)
に分かれます。
この時点で小学校からギムナジウムに進学できないと アビトゥーア試験を受けるのが(不可能ではないけれど)困難になります。
ギムナジウムに進学できても 毎年進級できるという保証はありません。 勉強についていけなくなると 留年、他の学校に転校する場合もかなりあります。
知人はギムナジウム最終学年への進級を前に「このままではアビトゥーアに受からない」と最終学年への進級をせず、その前の学年を2年ほどしてから 最終学年へ進級し、アビトゥーアを取得しました。
アビトゥーア試験の「受験」までに すでに 試験に受かりそうにない生徒は ふるい落とされている、というのが実情ですね。。
アビトゥーア最終学年は ほとんどアビトゥーア試験のための1年のようです。
(そのため、秋に新学年が始まりますが、最終学年では3月上旬で 授業はおしまいになります。)
そのアビトゥーア試験、受けると成績が点数になって出ます。(「アビツォイグニス」)
大学の学部によっては この「アビツォイグニス」が一定以上の点数でないと入学できません。 特に医学部は「コンマの前」が1でないと無理、です。
この「アビツォイグニス」、こちらは 試験合格者が得る成績は 年々 よくなっているのだそうですよ。
ドイツの成績の点数は「1」が一番よくて 成績が下がると数が増えるのですが
例えば、ここノルドライン=ヴェストファーレン州のアビトゥーアの成績平均は
2007年は 2.64 だったのが
2017年は 2.45 。 (前述のように 数が少ないほど成績が良い!)
こちらもここノルドラインーヴェストファーレン州だと 「1」と取得した生徒の割合は
- 2014年 1.4%
- 2016年 1.7%
- 2017年 1.8%
と 上昇傾向にあるのだとか。
試験に落ちるか、良い成績か、 そのどちらかに分かれているそうですが
もっと「1」は取りにくくした方が良いのかも・・しれませんね。
(でないと 「1」のありがたみが・・・なくなるような・・)
コメント