まだ日本が昭和だった時代にドイツにやってきて、なぜか令和の今もドイツに住んでいるshirousagiです。
生まれて初めてドイツに来たのは私がまだ大学生だった時。
その時に「もう一度行きたい!」とせっせと貯金をして2度目のドイツ訪問が現在まで長引いています。
私が初めてドイツに来た頃はSNSなどなく(そもそもネットというものがなかった)、そして首都圏だったら違ったかもしれないけれど、地方出身の私の周りには海外生活をしている知人がいる、という人はいない時代。
それでも大学生が卒業旅行などで海外に旅行することは多くて、私が「ドイツに行きたい!」というと、「それは良い。是非一度は外国に行って、その様子を眺めて来なさい!」
と背中を押してもらったものです。
パリ症候群(パリシンドローム)を耳にするようになった

ドイツに住み始めて3年くらいたった頃、日本からの手紙などで「パリシンドローム」という言葉を聞くようになりました。
その頃、日本から海外へ移住することが容易になり(円高)、フランスはパリに憧れてパリにやって来て住み始めたのは良いけれど、パリの習慣や文化に適応することが出来ずに病む人が多かったようです。
確かに私が日本にいた頃のメディアでは、パリは「花の都」と言われ(今でもか?)綺麗でおしゃれ。食べ物も美味しくて、憧れる街、として紹介されていました。
メディアで紹介されている部分だけを見てヨーロッパに来ると、それはもう、失望すると思います。実際、綺麗なのはほんの一部。
汚くて、犯罪も多い地域も少なくありません。
SNSで「キラキラした生活」を見て
実は私は1990年頃から2000年頃までの日本の様子をあまり知りません。
その頃も1年に1回は一時帰国をしていたのですが、子供が小さかったこともあり、日本に帰っても子供の世話に追われていたからかな?
そうこうしているうちにネットの時代がやって来て、SNSで日本の様子や日本人の意見を簡単に聞くことができるようになりました。
そこで驚いたのが「海外生活はキラキラしている」と言った言葉。
え?外国に住んでいる人はキラキラした生活をしているの?
うそ〜!なぜそう言われるの?
私の生活、全くキラキラしてない!
「自分が持っていないものを持っている」と思われるのか?
ここからは私の少ないSNS体験(SNSで私が目にした投稿)からの推測ですが。
「海外でのキラキラした生活」と言った表現は
- 実際に海外に住んでいて、自慢したい人が言っている
- 海外に住んでいる人の投稿を見て、羨ましいなあ〜と思った人が言っている
この2つではないかと思うのです。
実際、私も一時帰国のたびに「いいわね〜ドイツに住んでいるなんて!」と言われました。
「いいわね〜」とよく言われたその頃は、実は私はドイツの生活にとても嫌気がさしていて、だから一時帰国していたのに「ドイツに住んでいるなんていいわね〜」と言われて、正直いうと、めちゃくちゃ辛かった!
高校の修学旅行が海外だったり、新婚旅行が海外というのが全く珍しくない今、一度は外国に行ったことがあるという人は多いと思うけれど、海外に住んでいる、というと、
「私たちとは違う生活をしている」
「旅行で行ったあの国に住んでいる」(旅行と在住は違いすぎる)
「目立つ」
ですよね。
海外に出て自由にやりたいことをしている。周りの目を気にせずにのびのびと生きている。
・・・と、思われるのかな?
自分は毎日、家事育児に追われているのに、海外に住んでいる人はきっと違う!
自分は残業だらけで毎日は職場と自宅との往復。海外に住んでいる人は優雅に余暇を楽しんでいる!
・・・と、思われるのかな?
(休暇は確かに取りやすいけれど)
「キラキラ」というのは「隣の芝生は青い(隣の芝生はキラキラ?)」なのかな?

私の思う海外在住の現状は
泥沼の中で生き延びるために必死にもがいている
という感じよ。
言葉一つでも、外国語って勉強し続けないと忘れる!

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