3ヶ月ほど前に日本人の友人をなくしました。
人生、60年近く生きていれば、友人や家族、親戚が亡くなるということはすでに何度も経験していたのに、今回、74歳だった友人が亡くなったことで精神的に参ってしまったのは、自分もいつか「あの世に行く」ことを身近に考えるようになったからかも。
3ヶ月前に亡くなった友人のYさん、ご主人も日本人ですが、ご主人と知り合ったのはドイツで、です。
おふたりとも日本企業に勤めていたわけでもなく、知り合った当時は日本人が多いデュッセルドルフにいたわけでもなく、Yさんの周りには多くのドイツ人がいたのに、彼女は
結婚するなら絶対に日本人!
と決めていたとか。
「お付き合いくらいならいいけれど、長期にわたって一緒に生活するなら母国語の同じ日本人よ」とは彼女の言葉です。
母国語が違うと冗談が通じないから
Yさんが結婚するなら絶対に日本人、と決めていた理由は
「外国語で冗談を言い合えるとは思えないから」
Yさんはドイツの音楽大学に留学していて、ドイツ語はかなり話せていました。
でも、「長期間一緒に住むならジョークやダジャレを言いあえる人と一緒に過ごしたいから日本人と結婚したのよ」
とても些細なことかもしれないけれど、ドイツ人夫を持つ私は「そうだよね、それ大事だよね」と思います。
実は私も結婚する前、「ダジャレが話せない!」というのがストレスでした。結婚をやめるべきか悩みました。(とはいえ、当時はそれくらいは大したことないだろうと甘く考えていた)
ドイツ語のジョークも、意味がわかっても日本人には面白くない、ということが頻繁にあるのです。
SNSなどで見かけるドイツ語のジョークを見ても
笑えないのよ。
ドイツ人がジョークを言っても「で?それのどこが面白いの?」
恩師の「海外の様子を見るのはとても良いけれど、現地の人との結婚はダメ」という忠告
実は私はドイツ留学に旅立つ直前、恩師に忠告を受けていました。
「海外留学はとても良い体験になると思うけれど、絶対に現地の人と結婚してはダメだよ」
同じ国で育った人同士の結婚でも大変なのに、育った環境や歴史的・文化的背景が違う国際結婚はお互いがとても努力しないと上手くいかない、と。
背景が違う上に、母国語が違うので、すれ違いや誤解も同じ言語を母国語とするカップル以上に発生しやすい、との忠告でした。
アメリカ人と結婚している友人の一言
30年前に知り合った友人は、当時米軍基地のあったドイツの街に住んでいて、アメリカ人と結婚していた日本人でした。
彼女と一緒に買い物をしていた時、「ねえ、もし身近な人が国際結婚したいって言ったら、賛成する?」と質問してきたのです。
「わたしは国際結婚には反対だわ。国際結婚って辛いわよね」と。
彼女はご主人と仲良く暮らしているように見えましたが、それでも決して楽ではなかったのでしょう。
国際結婚はキラキラしていないし、楽でもない
- ジョーク、駄洒落が通じないから国際結婚はしない
- 母国語が違うと本当に分かり合えないから国際結婚はするな
- 国際結婚しての生活は辛い
この3つの意見は今から30年以上前のことだし、あの頃に比べて今は外国人がかなり身近な存在になったし、英語(など外国語)が母国語の日本語並みの人、海外の文化に慣れ親しんでいる人も多くなりました。
日本語を上手に話す外国人も増えました。
けれど、「なんとなくかっこいい、憧れる」とか「女性の扱いがうまい」とか言った理由で簡単に国際結婚すると後悔するかもしれません。
結婚には相手の家族も関わることだし。
経験して、嫌だ、辛いと思ったら別れるのもアリと思うけどね
もちろん、私の周りにも幸せに暮らしているドイツ人と日本人カップルもたくさんいます。
でも、私には「もっと家族と駄洒落で遊びたいなあ」という思いが富士山のごとく積み上がっているのも事実なんですよ。
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