コピー用紙の一般的な大きさって、A4ですよね。
この「A4」という言い方、ドイツの工業規格(DIN)で決まっています。
A4を含む紙の大きさの規格、DIN476が決まったのが、今からちょうど100年前の1922年8月18日なのですって。
DINは Deutsche Institut für Normungの規格。
ドイツ規格協会が決めたドイツ工業規格という意味です
誰が紙の大きさを統一したの?
歴史的には古くから紙の大きさについては色々あるらしいですが・・・
1910年にドイツのヴィルヘルム・オストヴァルト(Wilhelm ostwald)が
「神学に関する資料を揃えたいのに、紙や本の大きさが不揃いで困る!
大きさが揃っていれば、本棚の場所も節約できるのに!」
と言ったような趣旨のことを主張して、紙の大きさの規格を作ろうとしたようです。
ちなみにオストヴァルトはノーベル化学賞を受賞した科学者ですが、哲学者でもありました。
・・・でも実現しなかった・・・
その後、オストヴァルトのアシスタントをしていたヴァルター・ポルストマン(Walter Porstmann)が、この「紙の大きさの規格統一」を実現させたのですって。
書類の大きさが不揃いで困るって
いかにもドイツ人だわ
どうしてA4は21✖️29.7cmなの?
一般的なコピー用紙や書類の大きさA4は21✖️29.7cmと、とても中途半端な長さです。
基準にしたのは面積が1平方メートルの紙なんですって。
紙の縦と横の長さの比率を白銀比にして、面積を1平方メートルの紙にすると841✖️1189mmに。
白銀比=1 : √2
1:1.41...ね。
この大きさの紙をA0にして、その紙の半分がA1、さらに半分に折ってA2、さらに半分でA3、そのまた半分がA4・・・になったのです。
それでA4は21✖️29.7cmと半端な長さなのね
日本の大学ノートはB5だったのに、ドイツにはA4&A5ばかり
紙のサイズはA4とかA5といったものばかりではなくて、「B5」(252×179cm)もよく使われますよね。
大学ノートって言われるノートはB5で、日本で使っていたノートは大学卒業までずっとB5でした。
なのに、ドイツに来たら、B5のノートがない!
もう慣れてしまったけれど、最初はA4のノートっていうのは大きすぎて、でもA5だと小さすぎて。ドイツのノートって使いにくいな〜と思っていました。
便箋も同じく、A4の真っ白、横線、マス目の3タイプのみ。
以前は便箋って、日本みたいに色々な大きさとか、柄が入ったものとかなくて、
ほとんど全てA4の3種類のみ!
エアメール用はA4のライトブルー。それだけ。
書類関係のものは、昔からサイズはA判で統一されていて、どこのメーカーで買っても同じ大きさ。
大きさが揃うから、オフィスとか、勉強机とか、本棚とか、見た目がすっきり綺麗でいいけれどね。(それって、いかにもドイツ!)
私が日本にいた頃はB5サイズが多かったけれど、最近は日本でも、プリントや書類がA4サイズが多くなった、とききます。メールで書類のやり取りをすると、A4だと便利ですよね。
ドイツにB4の書類を送ってもらっても・・・縮小でプリントアウトすることになる。不便〜
A4よりB4の方が大きいです!
(追記:後日、なぜドイツにB5のノートがないのか、理由がわかりました!
ドイツにB5サイズのノートがないのはこういう理由だったのか)
おまけ:A0~A10の紙のサイズ
A0からA10までの紙の大きさです。単位はmm(wikipediaより拝借)
A0 | 841×1189 |
A1 | 594×841 |
A2 | 420×594 |
A3 | 297×420 |
A4 | 210×297 |
A5 | 148×210 |
A6 | 105×148 |
A7 | 74×105 |
A8 | 52×74 |
A9 | 37×52 |
A10 | 26×37 |
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コメント
白うさぎさん、こんばんは。
昨日このブログを見つけて、あちこち興味ある投稿を読んでいます。
なつかしい。興味深い。恐ろしい。
なつかしいのは生活に関する投稿や写真です。最後にドイツに行ったのは2018年。ずいぶん月日がたちました。
興味深いのは、ウクライナ侵攻後のドイツの事情。義理の家族や夫の友人達がドイツにいますが、日本人と感じ方が違うので、どれくらい大変なんだろう? と思っていました。
恐ろしかったのは入院の投稿。最初の朝食の写真に震え上がりました。コーヒーとハム乗せパン…それだけなのか……
ずっと以前、ドイツの病院に入院した別の日本人の投稿を見たのですが、やっぱり食事が貧弱に見えました。黒パンスライスとプチトマト2個。それとコーヒー。こんなんで健康を回復出来るのか…
ともかく骨折が治って(おちついて?)良かったです。ご自愛ください。
七福さん、こんにちは!コメントをありがとうございます!
星の数ほどあるブログの海からこのブログを見つけてくださって、ありがとうございます。
ドイツにいらっしゃったことがあるのですね。また以前のようにドイツや日本を行き来できるようになると良いのですが。
病院の食事は本当にお粗末です。たくさん食べたい時はそれなりに注文すればいいのですけど、ハムとか大量に食べたいとも思わないし。黒パンはともかく、ハムは健康な食べ物でもないですよね。
伝統的なドイツの食事が貧しいから、なのでしょうが。
最近はやっとドイツの食生活もインターナショナルになっているから、そのうち病院の食事もバリエーションに富むのでは?と、少し期待しています。