1月2日の羽田空港での機体事故に関するメディア報道の内容があまりにも酷い、というSNSの書き込みを見て、テレビなどの報道を見ないでいるのですが(すでにネットニュースのタイトルを読んだだけでも気分が悪くなった)
JAL機の乗員乗客が無事だったためか、今度は、
「貨物室に乗せられて命が助からなかったペットが可哀想だ」
と大騒ぎ。
なぜ日本のメディアが日本の批判ばかりするのか、と悲しくなります。
「動物愛好家として動物を貨物室に乗せるなんて許せない!」と署名行動をしたり航空会社の批判をした方、そうでない方、少々時間がたって少しは冷静になったでしょうか?
私個人の意見は「現在のルールのままであってほしい」です。(仕方ないかと思う)
日本からドイツまで犬を連れて引越しをした人の話を聞いた時
駐在員家庭の多い街に住んでいるので、ペットを日本からドイツまで運んだ、という人を何人か知っています。
20年くらい前、初めて「この犬は引越しで日本から飛行機に乗せて連れてきたの」と話を聞いた時、犬(中型犬かな?)は貨物室だったと耳にして、最初は
「え?生き物なのに貨物室?」
とびっくり。
犬が気の毒だな、と思ったのです。その時の私だったら「貨物室に犬を乗せるな!」という署名にサインしたかもしれません。
その犬は、フライト中かなり体調を崩してしまったそうで、乗り換えの空港で航空会社の方に「非常に弱っているので、死ぬかもしれません」とまで告げられたそうです。
飼い主の方はそれでも涙をこらえて乗り換えの飛行機の貨物室に犬を預け、目的地で無事に犬に会えた時は本当に嬉しかった、と話されていました。
やむを得ない時のペットとの引っ越し手段として
「旅行に動物を連れて行くなんて!」という意見はもっともだと思います。私も犬や猫を飼っていたとしても飛行機には乗せません。
が、動物を飛行機に乗せてしまった人を責める訳でもありません。
なにか事情があったのかもしれません。今回、まさかこんな事故が起こるとは事前には誰も考えません。
国際間の引っ越しを余儀なくされて、どうしても犬と一緒に引っ越ししなくてはならない、他に手段がない、というケースもあります。
貨物室でもペットを乗せてもらえる、という手段が残っている方が、ペットの移動の手段が全くないよりは助かる人も多い、と思うのです。
(今回の事故は国内線で正月休暇中だったので、引っ越しというケースはなかったかと思いますが)
ペットを客室に乗せる?
すでにSNSで多くの意見が述べられていますが…
一部で「日本は動物虐待だ」(海外の航空会社ではペットを客室に乗せることができる)という意見も聞きましたが、動物と一緒に客室に乗れないのは動物虐待なのかな?
客室に動物がいるのを嫌がる人は動物嫌いなのかな?
客室に乗せる動物もケージに入れて、おとなしくさせておかないとダメですよね。
狭い空間で、人間だって快適とは言えない空間にペットを押し込むのです。今回よく聞いた意見は
- ペットの臭い(飼い主だけ気が付かない、というケースもある)
- 犬や猫アレルギーを持っている人も結構いる
- 動物の鳴き声が苦手
- 非常時には連れて逃げられない
客席にペットを連れ込めない理由の一つは
許可をするとペット関係のクレームがたくさん入るから、
という意見も耳にしました。これは本当にそうだと思います。
(何かとすぐにクレームを入れる…)
ペットを貨物室に乗せるな!と騒ぐと、ペットを貨物室ですら乗せられなくなりそう。
動物が好きだからこそ動物を飼わない
卯年だからうさぎを気軽に飼い始める人がいる、イースターだからウサギをプレゼントする人がいる、と聞いて、一度このブログにも
「ウサギは飼うな」
シリーズを書いています。
この時は触れませんでしたが、動物をお迎えする際には「旅行を諦められるか?」も考慮事項に入れてほしい。
私は犬や猫を飼うことはできなかったけれど、犬猫も大好きです。
でも、日本ドイツ間のフライトを重ねていると、「動物と一緒に飛行機に乗る」ことはリスクが大きく、動物にも、他人へも迷惑がかかるなあ、と。
できるだけ飛行機には動物を乗せずにすむようにする
それでも人生はどうなるかわからないものです。予定外だった海外移住などでどうしても必要な場合は、覚悟の上で動物を乗せましょう。
そして、動物を飛行機に乗せた人にも事情があるかもしれません。一方的に動物を飛行機に乗せた人を非難するのはやめたいものです。
人間は助かったのに、ペットを助けなかった航空会社を非難するのも絶対にやめてほしいことです。
(緊急時にペットは家族だと言って一緒に逃げようとして邪魔をする人がいれば、それは非難されるべきかと)
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